暑熱順化ってなんだ?

びおソーラーの佐塚です。ブログをやっている他の二人、松原や竹内と比べると、現場のみなさんとやりとりする機会が少ないので、ここで名前や人となりを知っていただけたらな、と思います。

最近、コロナがらみの報道で目にする「暑熱順化」という言葉があります。ようするに「暑さへの慣れ」のことです。外出しないから暑さに慣れない、だから熱中症の危険が増大する、ということのようです。

僕と夏場に会ったことがある人はご存知だと思いますが、非常に「汗かき」なんです、僕。
自分より汗かきの人にまだ会ったことがないぐらい。

動いたらやたらに汗が出るし、頭を使えばめちゃめちゃ汗がでるし、焦ってもダラダラ汗が出ます。
そんなわけで、汗なんとかならないかなあ、と読んだ本に
『汗はすごい(菅屋 潤壹 著/ちくま新書)』があります。

この本に、しきりに「暑熱順化」という言葉が出てきました。

「短期暑熱順化」は、汗の量を増やして熱拡散を図る仕組み。強力な熱拡散が出来るかわりに、水分と塩分を失ってしまいます。
「長期暑熱順化」は、汗に依存する部分を減らして、非蒸発性熱拡散をするので、水や塩が減りません。つまり汗がダラダラ、ということもないわけですね。
僕は長期暑熱順化が出来ていないんだなあ、と思ったら、長期暑熱順化は日本のような気候ではまだしばらくの間は獲得できないのでは、と書かれていました。
つまり、引き続き汗を流しながら短期暑熱順化をしないといけないようです。

短期暑熱順化とはつまり、汗をかきながら暑さになれること。

冒頭のコロナの話に戻ると、暑熱順化が進んでいないと熱中症になりやすい、というのは統計上も明らかのようです。ですが、人は家から出ないだけで、暑熱順化が出来ないものなのでしょうか。

だとすると、そんな家は、実のところ、住まい手を不健康にする家、といえるんじゃないでしょうか。
とはいえ、家が暑すぎれば熱中症になる恐れがあるのも事実です。

大事なのは、住まい手自身が、自分の感覚で調節出来ること。
窓を開けたり簾を上げ下げしたり、場合によってはエアコンをつけたり、そんな余地がある家づくりがいいですね。

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