わかっていますか? 太陽の通り道。

びおソーラーの佐塚です。

6月21日は夏至です。一年で一番、昼間が長い日、ですね。
昼間が長いって、どういうことでしょう?
当然、太陽が出ている時間が短い、ということですね。
地球の地軸が傾いていて、その状態で太陽の周りを回っているので、季節によって太陽と面している時間が違うというわけです。

僕たちの事務所のある浜松市中区での、夏至(6月21日)の、太陽の高度のグラフです。

夏至の太陽高度

お昼ごろに、80°近くになることがわかりますね。日の出は5時少し前、日没が19時ごろで、日が出ている時間は14時間以上あります。

参考に、下は冬至、12月21日のグラフです。

冬至の太陽高度

日が出てくるのは7時頃、17時前には沈んでしまいます。太陽高度も、一番高くても30°を少し超えるぐらい。夏至とはまったくキャラクターが違うのがわかりますね。

夏至と冬至の話では、よく、下のような絵で説明されます。

冬至夏至の太陽の入射角

夏の太陽は高いので、軒を出すことで室内への入射(日が入ってくること)が防げます。
一方、冬は太陽高度が低いので、室内に太陽熱を取り入れることが出来る、と。
これはもちろん本当なのですが、実はこの絵は、冬至、夏至、春分秋分ともに、正午の入射角を表現したものなんですね。

上のグラフでわかるように、当然ながら、お日さまが登ってくるときや、沈んでいくときの高度は低くなります。

実際に、建物にどんな風に日差しが当たるのかを、スマホアプリで見てみましょう。

夏至の朝

太陽は東から登って西から沈む、とみんなが覚えていますが、実際のところ、夏至の頃には、北東方面から登ってきます。
そして、北西に沈んでいきます。
夏の日射対策として、正午ごろの話だけに気を取られていると、西〜北西から届く日差しにヤられてしまうのです。
そして、西から北西にかけての太陽高度は低い。つまり、軒の出だけでは防げないこともあります。

と、聞いてみれば当たり前のことですが、全然そういうこと考えなかったんだろうなあ〜という家もたくさんあります。

先のアプリはSunSeekerというもので、もう10年以上前からあるものですが、知らない人も多いようなので改めてご紹介しました。
地図上での太陽の向きだけでなく、ARで、季節ごとの太陽が描く径路も見られます。

ARによる太陽の位置

夏は嫌われてしまいがちな太陽ですが、冬にはありがたいお日さまです。
どの季節に、どの方向から日が刺すかは、何十年先のことまでわかっているのですから、きちんと対策しておきましょう。
目指そう、自然室温で暮らせる家。


SunSeekerは有料アプリです。iOS、android版が出ています。