「自然室温で暮らせる家」とは

「自然室温」とは、冷暖房をしていない状態の室温のことです。

現代の技術をもってすれば人工的な光や熱を用いて温度、湿度、明るさなどをボタン一つでコントロールする事ができます。最近は「24時間いつもでも快適」が良いとする考え方が広がってきているようで、設備への依存度がどんどん高まってきているようです。

でも、本当にそれがいいことなのでしょうか?
人間ってもっと自然に順応できる生き物なのではないのでしょうか?

自然に抗うのではなく、自然を上手に利用して「快適」に導く家。
びおソーラーが実現したい住まいの環境とは、まさにそのような考え方の「自然室温で暮らせる家」です。

自然と応答できる建築に、太陽や風といった自然エネルギーを取入れる事により設備に依存せずに快適な温熱環境を実現しようという考え方です。

自然エネルギーは気まぐれでなかなか人間の思い通りにはなりませんが、自分たちにとって必要なものは積極的に取り入れ、入ってきては困るものはしっかり遮る。
季節の移り変わりに合わせて上手く応答できる仕掛けを持った建物をつくる事が大切だと考えています。

実現するための6つのポイント

このさきは、設計者むけの、ちょっとむずかしいお話です。

地域の気候特性を理解する。
浜松の風配図
「自然室温で暮らせる家」を設計する上での第一歩は、建設地の気候特性をしっかり理解して、どれくらい自然エネルギーを利用する事ができるかを把握することから始めます。
全国各地の気象データもこちらで公開しています。

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敷地の周辺環境を把握する。
日影図
「家」は「土地」の上に建っており、「土地」には日照の良い土地もあれば、雪の多い土地や風の強い土地など様々な特性をもっています。その「土地」の諸条件に合わせて、自然エネルギーを有効に活用しながら快適な住環境を創り出そうとするのが自然室温で暮らせる家の設計です。

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建物の断熱・気密性を高める。

自然室温で暮らす家をつくるためには、冬に熱を逃さない、夏に熱を入れない、といった住宅の温熱設計が重要です。断熱性能・気密性能を高めるのが基本です。

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熱を取得する。
集熱屋根
断熱だけでは加温はできません。冬に自然室温で暮らすためには、自然界から熱を取得する必要があります。びおソーラーだけでなく、ダイレクトゲインも重要です。

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熱を蓄える。

蓄熱は一日にしてならず。毎日コツコツと蓄熱することで、急激な室温の上昇を抑えると共に、夜間の放熱による急激な室温低下も防いでくれます。穏やかな温熱環境をつくるための影の主役は「蓄熱」なのです。

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熱と空気の動きをデザインする。

暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降するなど、目に見えない流体の動きをイメージしながら、建物内に熱と空気の流路を組込むことが必要です。平面的にも断面的にも、空気の澱みをつくらないことが重要です。

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