ふくろい遠州の家 びおハウスH(袋井)
どまん中袋井。
市をあげてそんなプロモーションに力を入れているのは、袋井宿が、東海道53次で、日本橋から数えても、京都から数えても27番目にあたる宿だからです。東海道のどまん中にあたり、また東海道宿でもっとも街並みが短かったと言われる袋井宿。その本陣跡のそば、東海道から少し外れたところに、ふくろい遠州の家が完成しました。
建てたのは、居場所を造る工務店・造居さんです。
不動産、設計、現場、あらゆる形で建築と携わってきた、いつも笑顔の小澤社長が、丁寧に案内してくださいます。
袋井は、総じて軟弱な地盤の土地が多く、ここも近くを川が流れます。
そんな地盤の弱い袋井だからこそ、「びおハウスH」のシンプルで強度が高い構造を採用。耐震等級3をクリアしつつ、大きな開口部を設けることができます。
また、壁にはコーチパネルを採用。繰り返しくる余震にも耐えられる安心を目指しました。
木製の床吹出口は、デザインを損ねず、あたたかくて柔らかい表情のパイン材の床に、溶け込んでいます。
空気の通り道、立ち下がりダクトはクローゼットの中など、見えないところを通しています。
ファンボックスは小屋裏に配し、メンテナンスのために簡単にアクセスできるようになっています。
設置の際に防振ゴムをはさみ、振動と音を軽減しています。
延べ床面積27坪(ロフト含まず)の、コンパクトな総2階のお家は、冬は自然の暖かさが心地よいことでしょう。
コンパクトだけど広く使える内部は、気持ちの良い一体空間。開口部からの自然な光が室内を明るく照らします。
ふんだんに使った木も、室内を明るくし、香りも心地よく、安らぎの我が家という印象です。
できた時が一番美しく、だんだん劣化していく新建材の家とは違い、木の家は経年による魅力を湛え、暮らしと一体化していく家です。
江戸時代の本陣や旅籠のように、家族にとって居心地の良い空間となってゆくことでしょう。