蓮池の家(播磨)

加古川と明石の間に、水に恵まれた地域があります。
地図を見ても、その池の多さに驚きます。
その播磨町、蓮池の名を持つ地域の町並みに、「蓮池の家」が新たに加わりました。

緑にかくれていますが、びおソーラーの集熱パネルが4枚、屋根に載っています。
かなりの段階まで設計が進んでから、びおソーラーの導入が決まったため、取り付け方法は<C:集熱パネルのみ>(びおソーラーマニュアル第3部参照)です。
Cの設置方法の場合、嵌合立平の取り付け金物のみ、手の物語でご用意が可能です。

設計当初より、床下エアコンを採用されていたため、びおソーラーの情報が入ってきた際に、「併用しよう」と決められたそうです。
ガラリの中に、エアコンの室内機が目立たないよう収まっています。
こちらの食堂は、落ち着いて、ホッと一息つける空間です。
木の柔らかさをバランス良く配することにより、空間の質を高めています。

床下エアコンは停止していたのですが、どうも上の方から涼しい風を感じます。
振り仰ぐと、上部は大胆にガラリが使われています。そのガラリを通して、2階から涼しい微風が降りてきているのです。

「少し蒸し暑かったので、エアコンを回しているんですよ」と大久保さん。
2階へ上がってみると、学習室の壁にエアコンが。
なるほど、壁に当たって風が階下に降りてゆく設計になっているのですね。

暖気は下から上へ流れる。逆に、涼気は上から下へ。
ガラリや壁の配置を利用して、全館を快適に保つ工夫がなされています。

床吹出し口は、木製。これは、手の物語のものではなく、もともと床下エアコン用に手配されていたものです。
コールドドラフトを防ぐ意味もあり、掃き出し窓の下に設置されています。

立ち下がりダクトは、2階では押入れの中を通っています。この建物では、棚を付けるために壁で覆っています。この中を、外径φ200、内径φ150のグラスウールダクトが通っています。

実は、この家の施主は、古田建築設計事務所の大久保 武志さん。自らの家を設計されたというわけです。設計中にびおソーラーのことを知り、ぜひやってみたいとご連絡をいただきました。

「冬が来るのが楽しみですね」と大久保さん。
梅雨前なので、今は冬モードで動かし、基礎のコンクリートを積極的に乾かしています。
梅雨明けには夏モードに切り替えることにより、朝目覚めた時、涼しさを感じていただけることでしょう。

「体感してみて良かったら、どんどん施主さんにすすめられます」と、力強い言葉もいただきました。
日照条件・気候から考えても、播磨あたりは空気種熱式ソーラーに適した地域です。
全国111か所シミュレーションをご覧ください。
このあたりは、「姫路」のシミュレーションデータを参考にしてみましょう。

今回、突然の訪問にもかかわらず、あたたかくお迎えいただき、ありがとうございました。
新居完成、おめでとうございます。