大寒!
びおソーラーの松原です。
今日から大寒。1年で最も気温が低い時期です。手の物語のある静岡県浜松市周辺の今日の天気は晴れですが、風が強くて冷たい!気候温暖な静岡県と思われがちですが、実際に当地へ来られた方は「浜松って意外と寒いですね」と言われます。それはものすごく強い「西風」のせいで体感温度が低く感じるからなんですよね。さて今日は「大寒」に因んでお日様と気温の関係についてお話しようと思います。
太陽高度と気温の関係
1年で最も昼間の時間が短い日は「冬至」ですが、この時が一番気温が低いと思っている人って結構いるようです。では1年で最も昼間の時間が長い「夏至」はどうでしょうか?「夏至」は6月20日頃ですが、日本では梅雨の真っ最中でこの頃はまだ「暑い!」と感じるほど気温は高くありません。本当に暑くなるのはその1,2か月後の7月、8月です。これは何故かと言うと太陽光は空気を直接暖めている訳ではなくて、まずは地表面が暖められ、その放射熱で空気が暖められて気温が上がるので、これくらいの時間差が生じるのです。「冬至」はこれの逆で1年で最も昼間の時間が短い日ではありますが、夏からの熱がまだ地表近くに残っているので気温は下がってきてはいますがまだ底ではない。更に1ヶ月遅れて今頃が最低になるという訳です。
下図は冬至(2020.12.21)と大寒(2021.1.19)の太陽高度と気温の関係(静岡県浜松市)をグラフにしたものですが、冬至の南中時の太陽高度は31.8°、大寒は35.01°なので太陽は確実に高くなって来ています。一方で気温は冬至の最高気温は9.9℃(14時)、大寒は7.6℃(14時)なので、前述の通り下がっていますね。「大寒」は1日だけの事ではなくて2月初旬まではこの状態が続きます。これが過ぎればお日様パワーも春分の日に向かってどんどん強くなって行くでしょう。
1日の中でもタイムラグが発生しています。お日様が1日で最も高い位置に来るのがお昼12時。びおソーラーの集熱温度もこの時が最高になります。一方で気温が最高を迎えるのは午後2時頃。夏至の1,2か月後に気温が最高になるのと同じ理屈です。午後になりお日様は少しずつ高度を下げて16時から17時頃に日没を迎えますが、びおソーラーの集熱により徐々に上がって来る室温が最高を迎えるのはこの日没頃なのです。これは床下の土間コンクリートに蓄熱をさせているからなんですが、まさに太陽と地球の関係と同じような事が1軒の家の中でも起きている!これがびおソーラーの面白いところなのです。
リンケン・田村さんのこと
今朝、島根県の町の工務店ネットの会員、(株)リンケンの田村社長が亡くなられたとの訃報を聞き、大変ショックを受けました。リンケンさんにはこれまでに何件もびおソーラーを採用していただいており、日照に恵まれているとは言えない山陰地方の山間部でも太陽熱利用が有効であるという事を実践の中で証明して下さいました。とても穏やかな方で建築と花と音楽、そして酒と旨いものが大好きだった田村さんには心から感謝しております。ありがとうございました。そしてゆっくりお休みください。(松原美樹)
リンケン・田村さんのブログ:https://rinken.exblog.jp/