青トラ訪問記・まちかどin朝日町(岐阜県各務原市)
びおソーラーの松原です。
2022年最後の青トラ訪問記になりますが、12月27日に岐阜県各務原市で建築中の「まちかどin朝日町」を訪問しました。まとまった敷地内に6棟の住宅を配置して街角をつくる計画で、現在3棟が工事中。びおソーラーも導入されているので、工事の様子を見学させていただきました。設計は建築家の趙 海光さん、施工は地元のいがみ建築工房さんです。
今回の訪問で確認したかったのは、上の写真の建物の集熱面の納まりでした。屋根が西に2寸勾配で下っている上に南向きに5寸勾配の屋根を作って集熱パネルを設置するという過去に例の無い方法、デザインを採用しているからです。この納まりを実施するにあたって、屋根を貫通して集熱面から室内へダクトを通すための「ダクト接続ボックス」を特注対応したので、これの納まり具合が気になっていました。
集熱パネルとの接続面は5寸勾配に合わせてあり、室内にて垂直に立下りダクトを接続するためにボックス底面は2寸勾配になっているので「ピサの斜塔」のような形状になりました。ボックスの高さは水下側で750mmあります。
集熱パネルが西に傾いて設置される事になるので集熱には問題ないと思いますが、パネル上での雨水の溜まり方や水の抜け方などに注意が必要です。漏水対策を二重、三重に施していただいているので、室内に漏れ出る恐れは低いとは思いますが、何せ経験の無い事なので経過を観察していきたいと思います。
屋根を貫通したダクト接続ボックスは、余分な隙間も無く綺麗に納まっていました。ボックスの周囲は断熱材が充填されます。ソーラーファンボックスは床下に設置されるので、ここから1階床に向かって垂直に立下りダクトが設けられます。
初めて目にするデザインでしたが、地上からは集熱面はほとんど見えませんし、屋根上においても意外と違和感はありませんでした。今後も敷地条件や建物のデザイン性などからこのような形を選択されるケースが出てくるかもしれませんが、変わらぬ温熱効果が得られるのであれば、びおソーラーの可能性を拡げることになるでしょう。年明けに集熱パネルを設置する予定との事なので、年始のご挨拶を兼ねてまた訪問したいと思っています。(松原美樹)