自然と、家と、ちょっとしたしかけで。
自然にある「熱」と「空気」を、
家にある「屋根」や「床」のしくみを利用して、
ちょっとしたしかけを追加すると、びおソーラーの家の出来上がり。
びおソーラーって、なんだろう?
夏と冬、それぞれのしくみ
空気をつかって熱を運んで、冬は暖かく、夏は涼しく。
それが、びおソーラーの家です。
冬は、外の新鮮な空気を、昼間の太陽で暖めて室内に取り込みます。
取り込んだ熱は、床下のコンクリートに蓄熱されて、ゆっくり放熱されて、家をあたためます。
夏は、夜間に気温が下がってきたら、外の空気を取り込んで床下に送ります。
冬は「あたたかい熱」を蓄わえるのに対して、夏は「涼しい熱」を蓄えます。
びおソーラーは、空気を介して熱を運びますから、運転中はたくさんの新鮮な外気が導入されます。
びおソーラーの換気風量は、通常の24時間換気に比べて大きく、弱風量で300m3/h程度、強風量で430m3/h程度です(ファンボックスの大きさによって変わります)。
30坪の家(気積200m3)なら、24時間換気の1.5〜2.2倍近い量の外気を導入します。
このたくさんの空気が、冬は暖かく、夏は涼しい状態で室内に取り入れられます。
その「熱」は、すべて自然から得ています。
熱源は自然のチカラだけ
そういわれても、??? かもしれません。
でも、昼間は温度が上がり、夜は温度が下がる。誰でも知っていることですね。
昼はなぜ温度があがるのか? これも誰でも知っているとおり、太陽からの熱が地球に届くからです。では、どうして夜は温度がさがるのでしょう? 太陽が隠れたから、というだけでは正解とは言えません。昼間に太陽から届いた熱は、夜間になると、宇宙空間に逃げていきます。
このサイクルを昼夜繰り返すことで、地球は、暑くなりすぎることもなく、寒くなりすぎることもなく、一定の温度を保っています。
それは、太陽の「暖める力」と、宇宙の「冷やす力」、そして、それらの熱をためておく地球の力が、うまくバランスをとっているからです。
そんなしくみを、家にも応用したらどうだろう?
「びおソーラーの家」は、冬の太陽の「暖める力」、夏の宇宙の「冷やす力」だけが熱源です。
自然の力をうまく使うための3要素
熱源は自然だけだから、ボタン一つで、好きなときに、好きな温度にするようなことはできません。
けれど、建築全体が持つしくみをうまく活かせば、快適な空間をつくることができます。
以下の絵は、そのための3つの要素[集熱/蓄熱/断熱・気密]です。
自然の力で集めた熱(集熱)を、家のコンクリートにためこみます(蓄熱)。集めた熱ができるだけ逃げないように、断熱・気密をします。
これらのバランスを整えるために、家の設計と同時に考えるのが、びおソーラーです。
設備に頼りすぎず、建築の工夫で快適な環境を作る。これってとても素敵なことだと思いませんか?