コロナ禍だからこその「びおソーラー」
びおソーラーの松原です。
今年もあと僅かとなりましたが、皆様にとって2020年はどのような一年だったでしょうか? 何よりも世界中がコロナウィルスに支配された一年でしたね。欧米ではワクチン接種が始まったそうですが、新たな年を迎えてもまだまだこの闘いは続きそうです。
冬真っ最中!換気が重要と言うけれど・・・
コロナ予防対策としてマスクの着用、手洗いうがい、密を避けて人との距離を取るソーシャルディスタンス、そして換気の重要性が言われてきました。特に冬本番の直前には「暖房しながら如何に換気するか?」という事が多くのメディアで取り上げられ、北海道などの大学の先生や高断熱、高気密の専門家、空調設備メーカーの人などが「寒くならない換気方法」についてあれこれと解説していましたが、その中の一つとして次のような換気方法が紹介されていました。
暖房室の窓は閉めたままとし、隣の非暖房室の窓を開けて外気を間接的に取入れて換気するという方法です。これであれば室内の空気が入れ替わるのに時間は要するものの、室温をあまり下げることなく換気できるとの事でした。「なるほど!」とは思いますが、経験的には非暖房室側から暖房室の足元へ冷たい空気が流れ込むので、これが不快で界壁の扉を閉めたくなるんじゃないかなと思うのです。コロナ対策だから多少の寒さは我慢してでも窓を開けて空気の入れ替えはするのかもしれませんが、現実的にはなかなか難しいような気がします。
寒くならない換気システム・びおソーラー
「換気」は室内の汚れた空気を捨てて、外の新鮮な空気と入れ替える行為。高気密・高断熱化された建物では自然に空気が入れ替わる事がないので適切に換気を行わないと室内の空気はどんどん汚れて行ってしまいます。換気をすると空気の移動に伴って熱も移動するので、折角暖房しているのに外の冷たい空気が入ってきて室温が下がる事が嫌われ、窓を閉め切り、換気扇も止めてしまう… これではマズいという事で前述のような換気方法が提案されている訳ですがやるか、やらないかは全て人次第という事になります。
びおソーラーは太陽熱で外の冷たい空気を暖めながら室内に取入れるので、室温を下げることなく空気の入れ替えができる仕組み。前述のような不快を生まない形で換気ができますからコロナ対策としても有効と言えるのではないでしょうか。またびおソーラーの換気は1時間に1軒分の空気が入れ替わるくらいの量になるので、建築基準法で定められた24時間換気設備による換気量(1時間に0.5軒分の換気量)よりもはるかに多くの空気が入れ替わるのです。よく他人の家を訪問するとその家特有のにおい(匂い、臭い)を感じる事があります。実は家主は気付いていない事が多いのですが、生活の中で発生する様々なにおいが混ざり合って、その家特有のにおいになっているのです。因みに文字で表す「におい」は「匂い=良いにおい」、「臭い=不快なにおい」の違いがありますが、気になるにおいの場合は「臭い」の方が多いかもしれません。これに対してびおソーラーがしっかり働いている家では、このにおいがあまりしないと言われています。「その家特有のにおい」とは換気不足による空気の澱みによるものであり、換気がしっかり出来ていればにおいも抑えられ、建物を長く健全な状態で維持する事ができるでしょう。暖かさだけではないびおソーラーを導入するメリットがここにあります。
「そんな効果があるのなら、是非びおソーラーが欲しいわ」と言われる方がいらっしゃるかもしれませんが、びおソーラーはエアコンのように機械をポンと取付けてスイッチを押せば機能するというようなものではありません。お日様を建物の中に如何にして迎え入れ、一緒に暮らしてもらえるようにするか?という事を考え、そのための仕掛けをつくらなければならないのです。この辺りが単なる設備ではないびおソーラーの面白さだと私は思っています。(松原美樹)