集熱ガラスの結露について
びおソーラーの松原です。
連日猛暑が続いています。みなさんご存知のように浜松市では8月17日に日本歴代最高気温に並ぶ41.1℃を記録。観測された中区は、まさに手の物語の事務所があるエリアなのです。以前から浜松の内陸部では39℃超えを耳にすることがありましたが、海に近いエリアでここまで上がったという事はありませんでした。風向きによるフェーン現象の影響との事ですが、この暑さはいつまで続くものやら?夕立で良いから一雨欲しいところですが、今日の空を見る限りそんな雰囲気はありませんね。もし今、夕立があったとしたら集熱パネルのガラスの内側では結露が発生するでしょう。今回は集熱ガラスの結露とパネルの構造についてお話したいと思います。
梅雨時にも起きていたガラス下の結露
今年の梅雨はすごく長かったですね。降雨量も半端じゃなかったです。そんな中で屋根に登った工務店さんから「集熱パネルが雨漏りしてガラスの内側に水が入ってる」との連絡が複数件寄せられました。状況を詳しく聞くとパネルの水下側でガラスの内面に水滴が付いているとのこと。下の写真のような感じと思われます。
集熱ガラスとその下の集熱板との間の空間は完全密閉にはしておらず、上図のように通気穴を設けていて少しずつですが空気が動くようにしてあります。梅雨時であれば気温もそこそこ上がっているし、湿気を多量に含んだ外気がガラス下にも入り込んでいることでしょう。その状態において雨でガラス表面が冷やされれば内側で結露が発生します。自然現象なのでこれを止めることは難しいですが、例え結露があったとしても、その水がパネル内に浸入して室内に漏れ出る事がない構造にしています。具体的には集熱板(上図赤線部分)は端部を立ち上げてトレー状にしており、ガラス下に入った水がパネル内に広がらないようにしています。集熱板は金属製の一枚板で継ぎ目はなく、浸入した水はパネル連結部に設けてある通気口から排出される仕組みです。過去にはパネルを構成する部品と部品の隙間からパネル内に浸水した事がありましたが、現在は部品の形状を変更したり、組立時のシール性を見直す事で改善を図っています。結露で濡れてしまったガラス内面は、多少時間は掛かりますが、自然に乾くのを待って下さい。
この先の雨の後、地上から屋根上の集熱パネルを見た時にガラスが部分的に曇って見えるとか、色にムラがあるといった症状があるとすれば結露の可能性が高いです。光の加減やガラス表面の汚れという事もありますが、結露であれば乾けば元の色に戻って行きますから、しばらく様子を見て下さい。(松原美樹)