逗子の家(神奈川)
2022年7月28日、約1年ぶりに神奈川県の「逗子の家」を訪問しました。
この家を設計したのは地元で設計事務所を主宰する直原功さん。娘さん家族のために様々な工夫を凝らして「冬暖かく、夏涼しい家」の実現を目指しました。施工は逗子の工務店、(株)キリガヤさんです。
お施主様ご夫婦が一番に望まれた事が「冬暖かく、夏涼しい家」であった事から直原さんが選んだ手法が「「空気集熱式ソーラー」でした。過去にこのシステムを導入した建物を設計した経験があり、その心地よさを知っていたので是非取り入れたいと考えていたところ、今回採用した「びおソーラー」と出会い、シンプルな仕組みと将来のメンテナンスへの不安が小さいこと、他と比較して導入コストが低いこと等が決め手になったそうです。
2021年8月、「逗子の家」は上棟を迎え、びおソーラーの設置工事が行われました。施工を担当した(株)キリガヤさんも初めてのびおソーラーでしたので集熱パネルの設置工事に立ち会わせていただきましたが、コロナが猛威を振るう真っ只中、灼熱の屋根の上でマスクの息苦しさと闘いながら施工した事が思い出されます。
今年の冬に完成引き渡しされたという事で、その後の住み心地を伺いたくて約1年ぶりの訪問となりました。
残念ながらお施主様は留守でしたが設計者であり、父親でもある直原さんにこの家を案内していただきました。一冬を過ごした施主の感想としては「とても穏やかな暖かさで住み心地が良く、大変満足している」との事でした。もちろんこれはびおソーラーによるものだけでなく、自然光を巧みに取り入れる開口の工夫や熱と空気の動きを的確に捉えた平面、断面計画。そして何よりも丁寧な施工によって成り立っていると感じました。
リビングのソファーに座ると南側の小さな庭が眺められるのですが、とても居心地がよくて時間を忘れて見入ってしまいそうでした。
(文/松原美樹)
青トラで伺ってきました。
緑のカーテンで夏の設えがしてありました。