浜松市・三方原の家(ソーラーリフォームの取組み)
びおソーラーの松原です。
このところ「夏暑く、冬寒い家からの脱却をめざして!」というタイトルで実践例を紹介していますが、これ以外にも、今年行った既存住宅へのびおソーラー導入事例がありますので、数回に分けてお話したいと思います。
浜松市・三方原の家
浜松市の三方原にお住いのKさんとは、今年1月に浜松駅前で開催された入政建築さん主催のイベント「おひさまと木の家展」にご来場いただいた事で知り合いました。
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Kさんは昭和7年生まれとの事なので今年90歳。私の母と同い年なのですが、今も現役で畑仕事をされているそうですし、日本画と尺八の腕前はプロ級。現在は英語、中国語、韓国語を学んでいるとの事で、とにかくお元気なお爺ちゃんなんです。そんなKさんの目に留まったびおソーラーですが、現在お住いの家は夏暑くて、冬寒くて仕方がないので、これを何とかしたいと思っていたところに「びおソーラー」というものが有るという事を知ったので、どのような仕組みのものなのか聞きたいと思って、このイベントに参加されたそうです。一番知りたかったのは既存の建物にも設置できるのか?という事だったので、後日現地を見させていただいた上で導入計画案を作らせていただく事にしました。
現地調査
建物の築年数など詳しい事は分からないそうですが、これまでに何度か補修の手が入っているようで、極端に劣化したような雰囲気はありませんでした。予算的な条件もあって今回は断熱改修等は行わず、既存の建物にびおソーラーを設置するだけで良いとのご要望なのですが、びおソーラーの家を実現するための4原則の内の「集熱」のみで、どこまで温熱環境を変えて行けるか?が大きな課題となりました。
地上から見ている限り「コロニアル葺き」の屋根だと思っていたのですが、登ってみると一番高い棟の屋根だけは、カバー工法でカラーGL鋼板葺きに改修されていました。
屋根廻りの断熱は、天井上にグラスウール断熱材が敷きこまれていました。夏場にこの天井裏がものすごく熱くなるので排熱のための換気扇を設置しているとの事でしたが、残念ながらファンは故障していました。
現地調査に訪問したのは2月中旬でしたから窓は閉め切られた状態でしたので、湿気も含めた室内空気の澱みを感じました。
今回の改修工事のポイントは、上記のような条件を踏まえて温熱環境の改善を図ることと考えます。特に床下を利用して足元から温めるという手法が使えないので、集熱空気の吹き出し方について工夫が必要です。(松原美樹)