太陽熱木材乾燥庫(宮城)
今回は、住宅以外へのびおソーラーの活用例をご紹介させていただきます。
東日本大震災後、宮城県唯一の地域木材を活用し地域の人の手による木造応急仮設住宅を建設したのが、登米町森林組合でした。
地域材の安定供給の重要性を再認識し、灯油等の化石燃料を使わずに、太陽熱を効率的に利用して大量の木材を乾燥しながらストックができる「太陽熱木材乾燥庫ToSMS(トスムス)」を整備することとなり、びおソーラーも協力させていただきました。
パッシブソーラーシステムを応用し、天然乾燥と同じ自然エネルギー利用で、木材乾燥を促進しています。
東日本大震災から2年半を経た2013年夏に完成し、2018年現在もしっかりと稼働しています。
2016年には、「太陽熱木材乾燥庫を活用した里山文化の創造的再興」という活動が認められ、第12回木の建築賞を受賞しています。
ガラスではありませんが、実は、この傾斜部分が集熱面になっています。
集熱パネルの裏面です。左が集熱面、右が建物内部です。
ハウス内上部にも集熱パネルが設置されています。
竣工から5年を経た2018年の写真です。乾燥中の木材が積み上げられています。
外部の集熱面だけでなくハウス内でも集熱を行い、暖かい空気を循環させています。
(上図・下イラスト:登米町森林組合webサイトより)