計測のすすめ
みなさま、はじめまして。びおソーラー導入のお手伝いをしております竹内と申します。今回より、ブログ執筆者の末席を汚すことになりました。空気集熱には、前職を含めて20年程取り組んでまいりました。なかでも、製品性能の計測や、建物の温熱環境計測などに長年係わってまいりました。本ブログでも身近な温熱環境等についてお話できればと思います。お付き合いの程、よろしくお願いいたします。
さて、みなさんは計測というと、何を思い浮かべますか?このブログの読者の多くは住宅事業にかかわっている方や、建築を検討されている方だと思いますので、測量を思い浮かべるでしょうか?それとも、一番気にするのは体重でしょうか?広辞苑によると計測とは、「種々の器械を使って、長さ・重さ・容積などをはかること。」とあります。巻き尺でも、体重計でも、器械を使用して物理量を測ることを計測といいます。パン焼き機に入れる小麦粉の量をはかりで測るのは計測ですが、鍋に入れる味噌をおたまで放り込むのは目分量であり、計測ではないことになります。
さて、計測の中でも、本日の皆さんにお伝えしたいテーマは、温度測定についてです。私たち手の物語では、びおソーラーという機器を通じて、建物内をより温かく、より涼しく、快適に過ごしていただきたいと願っています。このような建物内の熱い、寒い、あたたかい、すずしいといった環境をひっくるめて温熱環境といいます。建築学を専攻された方や、建築士の勉強をされた方なら、聞いたことがあるかもしれません。私たちは、住宅を建築される皆様に、快適な温熱環境の下で生活していただきたいと思っております。しかし住宅を設計される方、施工される方とお話しする機会もありますが、みなさん外気温については、天気予報などで気にされているようですが、部屋の中の温度はほとんど把握されていないようです。でも、エアコンの設定温度だけはご存じです。エアコンの設定温度が室温になっているのですね。そんな私も、独身でアパート暮らしの間は気にすることはありませんでした。なぜなら、冬の室温は外気温よりも2~3度温かい程度でしたし、専ら炬燵での生活でしたので、室温が上がることはありませんでしたから。
今では、毎日朝晩に温度計を見ます。私の家にはソーラーがついていますので、外から帰って玄関を開けるともわっとした熱を感じます。他方、一日曇天で動かない日もあります。ドアを開けて、今日は動かなかったのだな、とおもう日は、些か寒いように感じます。さすがにこの季節では、動かなかったからといって室温が下がるわけではないのですが、動いた日の24度よりも、動かなかった日の24度は寒く感じます。この感じ方の違いはどこにあるのでしょうか?
今はコロナによるStay Homeで、家に縛り付けられていますし、エアコンを使わずに生活できるシーズンになりました。窓を開けて、部屋に空気を入れるとともに、外の温度に加えて部屋の温度を気にしてみてください。何か気づくことがあるかもしれません。私も毎日、部屋の温度と自分の感覚に思いを巡らせ、快適な家づくりに思いを巡らせています。
竹内 玄