計測器紹介

身の回りの温度を測るとき、みなさんはどんな機器を用いられますか?機器というとなんだか大袈裟ですね。どんな温度計を用いていますか?今日は私の手元で計測を行っている機器を紹介します。

 

前回のブログに掲載した時計と温度計の写真、我が家で最も頻繁に眺められている温度計です。時計と一体になっており、温度のほかに湿度もわかるので非常に便利です。帰宅時に室温を見て、今日一日のソーラーの動きを想像します。また明け方の室温が低いと、外は予想以上に気温が下がっているのか?などと想像します。冬季には、この湿度計とにらめっこしながら、加湿器に水を補充しています。

 

また仕事で計測するときは、温度を定期的にかつ自動的に記録する必要があります。そのようなときは、こんな計測器を用います。これは名刺サイズよりも一回り小さいコンパクトな機器で、機器下に伸びている配線の先端の温度を測ることが出来ます。画面の上でもリアルタイムに温度を確認できますが、定期的に温度を測定し、それを自動的に記録してくれますので、長期にわたる温度の挙動を確認したい場合に便利です。パソコンを接続してデータを回収するほか、自動的にインターネット回線を経由して、データを送信させることも可能です。ただし、金額的には高価で写真の機器で1台¥17,000円、データを自動送信させるためのオプション(計測親機)に¥40,000円程度(機種によります)の費用がかかります。業務以外で購入するにはハードルが少々高めです。

 

これに対して、最近はIoT(※)のための安価な計測器が出回っています。こちらの機械は、温度と湿度を計測し、画面またはスマートフォンでデータを確認できます。もともとの用途は、インターネットを介して、手動または自動処理プログラムを通じ特定の機器やスイッチを操作する際に、その判断条件としての温度や湿度データを提供するための機器になります。具体的に言うと、「外出先でスマートフォンから自宅に設置してある温度計の数値を見て、エアコンのスイッチを入れる。」とか、「部屋の湿度が70%を越えたら自動的に換気扇のスイッチを入れる」などに用いるための温度計になります。

 

 

この機器のデメリットは、計測することをメインに設計されていないため、計測間隔(データを何分ごとに測定するか?)を自由に設定できないことが挙げられますが、室温を監視するだけであれば十分な計測間隔です。他方メリットとしては、スマートフォンなどでリアルタイムにデータを監視することが出来ること、10分間隔が固定されていますがデータを記録できること、そして何よりも安価であることが挙げられます。本題からは外れますが、その計測値から簡単にスイッチを動作させるプログラムに展開できることなども挙げられます。写真の温度・湿度を計測・表示する機器は¥2,000円。データをインターネットを介して確認できるようにするためのオプション機器(親機)も¥6,000円です。

 

ここに挙げた機器はほんの一例です。みなさんのもとには、みなさんの使い慣れた機器があると思いますので、それらをもとに、みなさんのご自宅やモデルハウスの温度・湿度の挙動を把握してみると、建物の温熱環境(建物内部の温度・湿度・気流などが生み出す涼しい、温かい、暑い、寒いといった環境のこと)をもっと身近に感じることができます。

竹内 玄