美しい出雲の木の家 びおハウスH(出雲)
「雲が出づる」と書いて出雲という名の通り、曇天の多い地域ですが、大きな窓と吹き抜けから届く光で、室内は明るく開放的です。内部にもほとんど壁がなく、大きな家ではありませんが、一体空間が広々と感じられます。
この建物は、建築家・半田雅俊さん設計による「びおハウスH」です。Hは半田さんの頭文字です。
びおハウスHは、少ないエネルギーで快適に暮らせる、その地域の気候にあった家を目指しています。一律の規格住宅ではなく、構造や断熱に明快なルールを持ちながらも一軒一軒丁寧に設計されます。
この家は、工務店さんのモデルハウスとして建てられました。びおソーラーの集熱パネルが跳ね上げられているのが特徴的です。
屋根は3寸勾配、跳ね上げ部分は8寸勾配です。
びおソーラーは、同じ部材を用いても、屋根の方位や勾配によって、季節ごとの集熱量・集熱温度が大きく異なります。
この建物の屋根方位は真南。勾配を8寸とすることにより、太陽高度の低い真冬に大きな集熱量が望めます。
ちなみに、この建物の延べ床面積は102.89㎡。基礎は、外周以外は立ち上がりのない、画期的なプラットフォーム方式です。
季節は6月なかば。基礎コンクリートを乾かす意味でも、梅雨明けまでは冬モードでもいいかなと感じる時節ですが、朝晩も暑くなってきたなと感じたら、夏モードに切り替えるのも良いでしょう。
夜間は無人のモデルハウスでも、朝に涼しさと新鮮な空気を感じられます。
出雲は、8月の平均気温が26.2℃、1月の平均気温が4.6℃と、東京と比べると寒い地域です。
冬はびおソーラーとエアコンで暖を考え、湿度の高い夏は大きな開口部から風が通ります。
全国111地点シミュレーションをご覧ください。
「出雲」のシミュレーションデータが用意されています。
モデルハウス内には、Jパネルでつくられた家具が多数置かれていて、木の家の雰囲気に溶け込んで、ピッタリの印象でした。(Jパネル30でつくる、家具の型紙無料ダウンロードはこちら。ページ下部のリンクより)
今回は手の物語と町の工務店ネットの共催イベントで、81名もの大人数で訪問させていただきました。
お騒がせいたしました。ありがとうございます。